突然ですが皆さん、問題です!
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ジャムの試食コーナーにて
- 24種類のジャムを用意
- 6種類のジャムを用意
と2つに分けてどっちが売れるかの実験を行いました。
どちらのパターンの方がよく売れたでしょうか?
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これは選択肢の多さが「選択」にどう影響を及ぼすか、を研究しているコロンビア大学が行なった実験です。
最終的な実験結果はどうなったかというと、
- 24種類を用意した場合は、試食に来た3%の人が購入
- 6種類を用意した場合は、試食に来た30%の人が購入した
つまり、6種類のジャムを用意した場合のほうが来た人が購入した割合は10倍になったそうです。
24種類あった方が試食に来た人が多かったので、6種類の方が売上UPするという訳ではないのですが、意外な結果ですよね。
これはジャム理論とも言われ、人は選択肢が多ければ多いほどストレスを感じ、その結果選択できなくなるという意味合いで引用されます。お客さんのために選択肢を増やしてみたものの実はお客さんにストレスを与えてしまうことがあるようです。
予防薬で考えてみよう
ぐわっぐわっ!
予防薬をお求めですねー!
それでしたら
オールイワンの錠剤タイプ●●
オールイワンのチュアブル●●
ちょっと安めのチュアブル●●
滴下タイプの●●
マダニには効かないけど人気の●●
予防とは呼べない首輪タイプ●●
それから…
ちょっ!ちょっと!
かえるくん、もうやめてあげて。
飼い主さん、白目むいてるじゃない!
(最後のはオススメしちゃダメなのよ!)
君のところは何種類の予防薬があるんだい?
全メーカーの全種類はもちろん、
海外からも仕入れているから…
ざっと30種類くらいかな!
KALDIの品揃えー!
この飼い主さんは自分に合う予防薬を見つけるためのフローチャートを15分やらされることでしょう。選択肢が多いというのは決して優しい訳ではないので、選択肢を必要最低限に保つことを意識してみて下さい。
また、このジャム実験では深く触れていませんが、働く側に立ってみたらどうでしょう?
24種類の商品説明、在庫管理、棚替え、販売、、大変そうですよね?そして売れない。笑
ONE SEC.では物品販売という視点ではなく業務効率化の観点からこの考え方を動物病院に当てはめご紹介します!
あったらいいな!は無くていい!?
みんなー聞いて!
こないだ飼い主から
“カラーの貸し出しサービス”が
あったらいいなって言われたんだ!
導入したいんだけどどうかな?
今まで購入1択だった状態から
買うか貸すかの2択にして
選んでもらうってことだよね!
仮に導入したら、
みんなの業務はどう変わりそう?
グワっ?!こっちの業務?!
んーっと
・どっちか選んでもらう
・それを皆にどうにか共有
・返してもらう
・破損してたら買い取ってもらう
・買取りになる破損の基準を決める
・洗ったり、片付けたり
・返ってきたかの共有
・共有がないとスタッフに確認
・返ってこないと催促
・キャッシュバックあれば精算
むむ、意外と作業増えるな💦
サービス自体はいいと思う!
喜ぶ飼い主さんもいるだろうね!
ただ、それを行った上でどういう作業が増えてかつ継続できるかを事前に把握できてるといいね!
そうか!!
選択肢を増やすという事は
こちらの作業や費やす時間も
増やすことに繋がるのか!
そうだね!逆に言えば、選択肢を減らすことが時短や効率化につながることもあるのさ!
選択肢を増やすのは簡単で、選択肢を減らす方が難しいんだ。
だから、かえるくんには選択肢を減らせる人を目指して欲しいと思ってるよ。
飼い主の意見の鵜呑みにするな!
飼い主さんの意見を鵜呑みにしてはいけません。
もちろん貴重な意見もありますが、マクドナルドのヘルシーメニューが売れなかったように(欲しいという意見があったのに)、動物病院に求められていることの把握と業務のバランスを見極めが大事ですよね。
・休診日、祝日も開けて欲しい
・この製品(薬やサプリ、グッズなど)も取り揃えてほしい
・ホテルもやってほしい
・パピーパーティーもやってほしい
・内視鏡も出来るようにして欲しい
いろんな意見が寄せられますよね!
もちろんサービスとしては充実はするかもしれませんが、一方スタッフの業務や負担は増えそうです。その結果、院内がギスギスして、残業時間が増え、離職率が増え、本業に支障をきたすようであれば本末転倒です。
まとめ
■ 明日からできるアクションプラン
・不要な選択肢を減らす
(参考例)
□ 取り扱う関節系サプリは〇〇だけにする
□ 似た効果の予防薬のが2つあるから1つに絞る
□ レンタルを無くす(購入1択)
□ 療法食のサンプルを減らす
□ 検査項目をセット化する(スクリーニング、腎臓セット、肝臓セットなど)
□ トリミングサロンやペットホテルをやめる
また上級者テクニックとして
□キャッシュレス病院にする(現金の選択肢を無くす)
□ネット予約にする(電話予約の選択肢を無くす)
□〇〇専門病院にする(皮膚科、猫専門など)
■ 削れる時間
・選択肢を選んでもらう時間
・選択肢が多いことで生まれる作業
“サービス重視”か“作業効率重視”か、によって意見の分かれるところだとは思いますが、ONE SEC.は作業効率重視の側面から切り込んでみました!“そういう考え方もあるのか”という参考になれば嬉しいです。
飼い主さんの満足度が爆上がりでもスタッフの満足度が爆下がりでは長続きしなそうですよね!
うちはこんな選択肢を減らしてみました等あればLINEのメッセージで送ってください!
参考例のところにバンバン足しちゃいますし、運営の3人が子犬のように嬉ションします⬇︎

少しでも業務効率化のヒントになれば幸いです!ではまた👋
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